パドレスのダルビッシュ投手(写真/gettyimages)
パドレスのダルビッシュ投手(写真/gettyimages)

 サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有は4月17日(現地時間:以下同)本拠地で行われたアトランタ・ブレーブス戦に先発登板し、6回2/3を投げ4安打1失点、8奪三振1死球の好投を見せ今季初勝利を手にした。また、この勝利でダルビッシュは、日本人MLB記録単独2位となるメジャー通算80勝目を挙げた。

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 この日のダルビッシュは昨季のワールドシリーズ覇者のブレーブス打線を相手に初回から連続三振を奪うなど、上々の立ち上がりをみせた。続く2回、先頭の5番トラビス・ダーノー捕手から4つ目の三振を奪うと、同時にMLB通算 1600奪三振記録も打ち立てた。スポーツメディア『as.com』によれば、1302回1/3での達成はMLB史上最速記録だという。

 ダルビッシュは4回にノーアウトから二塁打と死球でランナー2人を背負う場面もあったが、そのピンチを切り抜けると、続く5、6回も三者凡退に抑える投球を続けた。7回、先頭の4番マーセル・オズナ外野手にソロ本塁打で1点を献上し、2アウト後に7番アダム・デュバルに二塁打を打たれたところでマウンドを降りたが、味方の救援投手の助けもあり2−1で試合に勝利。ダルビッシュは先発登板3試合目で、今季初勝利を手にした。

 開幕戦(4月7日)以来の好投で勝利したダルビッシュを大手メディア『FOXニュース』は、「復活した」と伝えている。また、パドレスのボブ・メルビン監督も試合後の会見で、「彼は誰にも四球を与えていない。最高の打線に対して本当に、本当に素晴らしかった」と称賛。

 それもそのはず。前のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦(12日)でのダルビッシュは、本人を含め、誰もが目を覆いたくなるほどの大乱調であった。昨季のナ・リーグ西地区覇者を相手に1回2/3で8安打9失点、2奪三振2四球1死球という結果で1敗目を喫し、メジャーでは自己最短KOとなった。開幕戦で0点だった防御率は一気に10.57にまで上昇した。

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