写真はイメージ(GettyImages)
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 覚醒剤の所持と使用した罪で起訴されたタレントの田中聖被告が3月27日、自身のYouTubeチャンネルを更新。今回の事件についてスーツ姿で謝罪した。

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 田中被告は動画冒頭で、「この度は関係者各位、そして普段応援してくださっているファンの皆さまに多大なる心配、そしてご迷惑をお掛けしてしまい、誠に申し訳ございませんでした」と深々と謝罪。「たとえどんな理由があろうとも、してはいけないことをしてしまったという事実は決して許されるべきではないと思っております。今回、大切な人たちを裏切り、傷つけてしまったのは、家族や音楽やライブハウスやイベントでもなく、あくまでも自分自身の弱さ、甘えだと思っております。きちんと背負って償っていこうと思っています」と誓った。そして、「こういった事件に対して、被害者のない犯罪だという人もいます。僕自身、刑事さんにそう言われました。ですが家族、ファン、仲間、最も大切な人たちを傷つけて被害者にしてしまった最低な行為だと思っています。申し訳ございませんでした」と再び謝罪した。

報道によると、田中被告は1月30日に名古屋市内のホテルで覚せい剤約0.16グラムを所持していた疑いで、2月24日に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された。3月17日に覚醒剤取締法違反(所持)の罪、25日に覚醒剤取締法違反(使用、所持)と医薬品医療機器法違反の罪で追起訴され、同日に保釈されていた。田中被告は2017年5月も大麻所持で逮捕されたが、この時は証拠不十分で不起訴処分だった。

 薬物を断ち切って新たな人生を歩むことでは簡単ではない。薬物、アルコール、ギャンブルなどの依存症に苦しむ人たちの回復を支援する認定NPO法人「ジャパンマック」(本部・東京都北区)のスタッフの一人はこう訴える。

「薬物への依存症は病気であるという観点で医療的なアプローチは欠かせません。自分の意志の力、我慢して断ち切れるものではない。自己判断で薬物をやめられるなら再犯は起きません。精神科の専門医から薬物依存症と診断を受けた場合は、治療計画に基づいたプログラムを受けるか、当団体などが行っている福祉リハビリテーションを受けた方が良いと思います」

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