侍ジャパンの栗山英樹監督
侍ジャパンの栗山英樹監督

 野球日本代表・侍ジャパンの栗山英樹監督が23日、チームの公式YouTube「侍ジャパンチャンネル」に出演。新型コロナウイルスの影響で中止となった今月5、6日の台湾戦に招集するはずだった「幻のメンバー」28人を公表した。

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 若手主体のメンバー構成で投手陣を見ると、ロッテ・佐々木朗希、オリックス・宮城大弥、広島・森下暢仁、栗林良吏、野手はヤクルト村上宗隆巨人岡本和真、DeNA・牧秀悟、広島・小園海斗、阪神・佐藤輝明ら各球団の中心選手たちが順当に選ばれている。一方で、中日・根尾昂、ロッテ・藤原恭大とチームでレギュラーをつかんでいない選手の名前が。アマチュア球界からは「投打の二刀流」で話題の日体大・矢沢宏太、大阪桐蔭高の3年春夏に根尾、藤原と共に全国制覇を達成した内野手の立教大・山田健太が選出された。

 動画では栗山監督と対話形式で、東京五輪で金メダルを獲得した侍ジャパン前監督の稲葉篤紀氏(現日本ハムGM)も共演。「驚いたのは、学生を入れていることです。これは新しい。栗山監督らしいというか夢がありますよ」と感想を述べると、栗山監督は東京五輪などの国際試合と違い、シーズン開幕前の親善試合であることを配慮し、これからのプロ野球界を背負う期待を込めて選んだ人材であることを明かした。

 栗山監督は山田、根尾、藤原の「大阪桐蔭トリオ」を選んだことについて具体的に言及している。「あなた方がプロ野球を背負うんだというメッセージを送りたかったし、根尾も藤原も『俺、何しているんだろう、プロ野球で』って思ってくれる。そういう物語がまず必要だった」、「根尾君にしても藤原君にしても、プロ野球で預かったわけですよね。彼らはきっかけをつかみ始めていますけど、村上君みたいに一気にいったかというとまだまだきっかけが必要だな気がする」と語った。稲葉氏も「山田君を入れることによって、根尾君は『オレはプロでやっているんだよ』と気持ちをかき立てる。上手な編成」と感心した。

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