閉館までの上映スケジュール

 閉館まで残り4カ月。岩波ホールらしい重厚な作品がラストを飾る。上映スケジュールは以下の通り。

『金の糸』(岩波ホール提供)
『金の糸』(岩波ホール提供)

■『金の糸』~4/15(金)…ジョージアの伝説的女性監督ラナ・ゴゴベリゼが、壊れた器を金で継ぎ合わせる、日本の「金継(きんつ)ぎ」に着想を得て、91歳にして発表。79歳を迎える女性作家が、ソヴィエト連邦下だった過去の記憶を振り返る物語。ゴゴベリゼ監督は、自身の過去を投影し、過去との和解を描いた。

『メイド・イン・バングラデシュ』(岩波ホール提供)
『メイド・イン・バングラデシュ』(岩波ホール提供)

■『メイド・イン・バングラデシュ』4/16(土)~6/3(金)…バングラデシュの女性監督ルバイヤット・ホセインによる作品。ラナ・プラザ崩壊事件により、ファストファッションの縫製工場における劣悪な労働環境が明るみに。改善を求めて立ちあがった女性労働者たちの事実に基づいたヒューマンストーリー。

『歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡』(岩波ホール提供)
『歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡』(岩波ホール提供)

■『歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡』6/4(土)~7/29(金)…イギリス人紀行作家ブルース・チャトウィンの没後30年に、親交があったヴェルナー・ヘルツォーク監督が制作したドキュメンタリー。パタゴニアやオーストラリアのアボリジニの地など、チャトウィンの足跡をたどりながら「放浪(ノマド)」という概念を探求する。

(AERA dot.編集部 岩下明日香)