新庄監督は誰を開幕投手に起用するのだろうか
新庄監督は誰を開幕投手に起用するのだろうか

 プロ野球開幕まで3週間を切った。若手が開幕1軍に向けてアピールを続け、主力も状態を上げていく中、注目されるのは開幕投手だ。

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 ソフトバンクは、春季キャンプ中の2月15日に藤本博史監督がエース・千賀滉大を3年ぶり5度目の大役に指名したと発表。その3日後に西武・辻発彦監督が高橋光成を2年連続で起用することを明かした。広島は春季キャンプ最終日の2月28日に、佐々岡真司監督が大瀬良大地を指名。大瀬良は4年連続となる。3月に入り、巨人・菅野智之、中日大野雄大ロッテ・石川歩と開幕投手が次々に発表されている。7日時点で公表されていないのはヤクルト阪神オリックス楽天日本ハムの5球団となった。

 スポーツ紙デスクはこう分析する。

「まだ確定はしていないですが、ヤクルトは奥川恭伸、阪神は青柳晃洋、オリックスは山本由伸、楽天は則本昂大の公算が大きい。読めないのが日本ハムです。新庄監督は開幕投手候補が8人いることを明かし、『ガラガラ』で決めることも示唆していました。開幕で対戦するソフトバンクが難攻不落の千賀であることを考えると、昨季12勝のエース・上沢直之や新人で10勝を挙げた伊藤大海を指名してがっぷり四つで組み合うとは考えづらい。相手のデータにない投手を起用する可能性が高いと思います」

 先発ローテーション入りが期待されるプロ4年目の吉田輝星の起用や、救援の柱である宮西尚生の奇襲も考えられるが、「データにない投手」であることを考えると、選択肢が変わってくる。

 スポーツ紙記者はプロ2年目の根本悠楓、新人でドラフト6位の長谷川威展、8位の北山亘基を候補に挙げる。

「地元・北海道出身の根本は球の出所が見にくい左腕です。春季キャンプから球威十分の直球、切れ味鋭いスライダーで結果を出して評価を高めています。長谷川はDeNAのエスコバーを彷彿とさせる変則のサイド左腕で投げっぷりがいい。5日の巨人戦で9回をきっちり無失点に抑えて初セーブを挙げました。あの軌道は初見ではなかなか打てない。救援要員ですが、先発でもオープナーで1、2回を投げるなら十分に抑えられる可能性がある。北山は新人の中で最も評価を上げている投手です。3日のヤクルト戦では最速156キロの直球、140キロ台の高速フォークで3者連続三振と圧巻の投球を見せました。投球フォーム、投げる球の質はオリックスの山本由伸を彷彿とさせる。他球団のドラフト1位と比べても遜色ないどころか上回っている感があります」

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