巨人の捕手・小林誠司
巨人の捕手・小林誠司

 春季キャンプが終わり、オープン戦で選手個々がテーマを持って取り組んでいる。その中で、開幕1軍が保証されていないかつての正捕手がいる。巨人・小林誠司だ。

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 小林は1月下旬に新型コロナウイルスに感染が判明したため、春季キャンプは3軍でスタート。2月15日から2軍に合流しているが、2週間以上たった現在も1軍昇格していない。

「現在1軍の捕手は大城卓三、岸田行倫、山瀬慎之助の3人。山瀬は高卒3年目とキャリアは浅いですが、合同自主トレを行ったソフトバンクの甲斐拓也が驚くほどの強肩ぶりで能力は非常に高い。もちろん開幕1軍に残れるかはこれからのオープン戦の結果次第です。経験値などを含めれば小林の方が総合力で上ですが、ウカウカできる状況ではありません。課題の打撃で結果を出さないと正捕手どころか、1軍昇格も厳しいと思います」(スポーツ紙デスク)

 小林の守備力は申し分ない。肩が強い上に捕ってから速く送球も正確だ。2016年から4年連続リーグトップの盗塁阻止率をマーク。ブロッキング技術、投手の持ち味を引き出す配球術も評価が高い。エース・菅野智之や山口俊がバッテリーを組みたがるのも信頼の証しだ。16、17年は規定打席に到達するなど正捕手を務めていたが、19年に原辰徳監督が就任以降は出場機会を減らしている。ネックとなっているのが打撃だ。20年は度重なる故障も影響して10試合出場に終わり、打率.056、0本塁打。昨年も64試合出場で打率.093、1本塁打、3打点とふるわない。

 野球評論家の上原浩治氏が2月27日放送のTBS系情報番組「サンデーモーニング」で古巣・巨人の春季キャンプを直撃した際、原監督と正捕手争いの話題になった。上原が「(小林)誠司がもうちょっと打ってくれればっていうところと…」と話すと、原監督は「誠司はホップがなければ、ステップもジャンプもないんだよ。ホップの時点でこけているようじゃ、勝負師として歯がゆさはあるね」とゲキ。ダークホースに山瀬の名を挙げて「誰がマスクをかぶってもおかしくない」と激しい競争であることを認めた。

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