窮地から一転、W杯出場権を引き寄せる大きな白星だ。サッカー日本代表が1日、カタールW杯アジア最終予選・サウジアラビア代表戦で2-0と快勝。この試合に敗れるとサウジアラビアのW杯出場が決定し、日本は3位の豪州と入れ替わり、自動的に出場権を得られる2位から転落の可能性があったが、日本が勝利して豪州がオマーン代表と2-2で引き分けたため、勝ち点差が3に広がった。3月24日に豪州との直接対決に勝てば、日本の7大会連続となるW杯出場が決まる。

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  サウジアラビア戦の注目はスタメンの左サイドバックだった。日本代表で長年貢献してきた長友佑都(FC東京)が最終予選で起用されていたが低調なパフォーマンスが続き、批判の声が集中していた。1月27日の中国代表戦に長友と代わって途中出場したDF中山雄太(オランダ・ズヴォレ)が左足の正確なクロスでMF伊東純也(ベルギー・ゲンク)のゴールをアシスト。サウジアラビア戦でスタメン起用の可能性があったが、森保監督が選んだのは長友だった。

「長友の先発起用を不安視する声が多かったが、見事に期待に応えましたね。サウジアラビアは右サイドからの攻撃が起点ですが攻守でアップダウンを繰り返し、激しいチェイシングで満足に攻撃をさせなかった。中山はこの日も途中交代で入ったがミスが目立った。ただ途中から試合に入ってパフォーマンスを発揮するのは難しい部分がある。この試合だけで中山の評価を下げるのは酷です。2人の激しいレギュラー争いは今後も続くでしょう」(スポーツ紙記者) 

 日本代表に不可欠なエースに成長したのが伊東だ。前半32分に右サイドを抜け出してクロスを送ると、中央でFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)がスルーし、FW南野拓実(リバプール)が左足で先制点を決めた。後半5分には相手ペナルティーエリア手前で右足を振り抜くとゴール左上へ突き刺さり、貴重な2点目を追加。最終予選4試合連続ゴールと絶好調だ。

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「ファールを許容した韓国審判団」