桝太一アナウンサー
桝太一アナウンサー

 日本テレビの桝太一アナウンサーが3月末で同局を退社することを発表した。

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 桝アナは23日に自身がMC務める「真相報道バンキシャ!」の番組冒頭で報告。「私は3月をもって日本テレビを退職し、大学の研究所員に転職することにいたしました。これまで16年間アナウンサーとして皆さまにさまざまな情報をお伝えしてきましたが、自分の中でずっと課題であると感じてきたことは、科学的なことをテレビでもっと分かりやすく的確に伝えることができないかという部分でした」と自身の思いを明かした上で、「これからより良い科学の伝え方についてもっと深く考えて、それを実践していくためにはどうすればよいか考えた結果、新年度からは同志社大学ハリス理化学研究所の助教として、サイエンスコミュニケーションと呼ばれる学問分野に取り組んでいきます。なおバンキシャのキャスター自体は継続し、分かりやすく的確に科学を伝える方法を番組を通して皆さんと一緒に考えて実践していくことを目指したいと思っています」と今後の自身の進路について語った。

 桝アナは東京大学大学院農学生命科学研究科修了後、06年に日本テレビに入社という異色の経歴を持つ。

 2011年から朝の情報番組「ZIP!」の総合司会を務め、13年は「24時間テレビ」の総合司会を担当。オリコン調査による「好きな男性アナウンサーランキング」で12年から5年間、1位に選ばれ「殿堂入り」した。物腰が柔らかく、共演者の魅力を引き出す能力に長けている。視聴者にはこのような印象が強いが、テレビ制作会社のスタッフは違った見方をする。

「とにかくストイックですね。番組前に下調べを入念に行い、緊張感のある雰囲気を漂わせていた。プロ意識が非常に高く、疑問点があれば制作スタッフに聞いて話を突き詰める。番組作りに携わるスタッフたちの信頼が非常に厚かったです。フリーに転身する人は華やかなイメージがありますが、桝さんは本当に実直で縁の下の力持ちという役回りに徹していた。だから視聴者の心もつかんだのでしょう。そんな桝さんの違った一面が見られるのが、自然や生物と接するロケの時ですね。ハイテンションになり、声のトーンも普段より1オクターブ上がる。桝さんは伝え方がうまいので、科学の世界を身近に感じて興味を持った視聴者も多いと思います」

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