日本ハム・野村佑希(左)とオリックス・来田涼斗(写真提供・北海道日本ハムファイターズ/オリックス・バファローズ)
日本ハム・野村佑希(左)とオリックス・来田涼斗(写真提供・北海道日本ハムファイターズ/オリックス・バファローズ)

 プロ野球のキャンプインも目前となり、各球団オフの補強はひと段落した印象を受けるが、シーズンを大きく左右するのが現有戦力、特に若手選手の上積みである。昨年もヤクルトでは奥川恭伸、オリックスでは宮城大弥、紅林弘太郎が一気に中心選手へと成長を遂げ、チームの優勝に大きく貢献している。

【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!

 そんな次世代のチームを担う若手について、今後が期待できる選手の充実度をランキング形式で評価してみたいと思う。若手選手の対象としては2022年の満年齢が24歳以下とし、一覧の()内の選手は育成選手となっている。また、今年のルーキーについては対象として考えず、あくまで昨年の成績で評価した。今回はパ・リーグの6球団についてだ。/セ・リーグはこちら→広島はスター候補多し、巨人は野手育成が不可欠! “若手充実度”ランキング【セ・リーグ編】

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1位:オリックス

一軍主力投手:山本由伸、宮城大弥
一軍主力野手:紅林弘太郎
一軍戦力投手:山崎颯一郎
一軍戦力野手:太田椋
二軍主力投手:本田仁海、山下舜平大、中川颯、(東晃平)、(榊原翼)
二軍主力野手:元謙太、宜保翔、来田涼斗、佐野如一

 今や球界のエースと言える山本と昨年大ブレイクした宮城の2人が揃い、文句なしで1位に選んだ。ともにまだまだ成長の余地があり、右と左でタイプも異なるという点も強みだ。故障さえなければ、今後も他球団にとって脅威の二枚看板となる可能性は高い。投手陣でもう1人楽しみなのが昨年終盤に先発の一角に定着した山崎だ。2019年にトミー・ジョン手術を受けて一時は育成契約となったが、リハビリ期間のトレーニングの成果からか見違えるほどボールが力強くなった。今年は一気に成績を伸ばす可能性もあるだろう。二軍でもまだ結果は出ていないが本田、山下などがイニング数を重ねており、近い将来のブレイク候補として期待がかかる。

 一方の野手も紅林が高卒2年目にしてレギュラーに定着。2018年ドラフト1位の太田も存在感を示しており、二軍でも宜保、来田、元など高校卒の若手が経験を積んでいる。彼らの中から紅林に次ぐレギュラーが出てくることも十分に期待できるだろう。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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