2022年の箱根駅伝に出ていない大学で注目すべきは?※画像はイメージ
2022年の箱根駅伝に出ていない大学で注目すべきは?※画像はイメージ

 青山学院大の圧勝劇で幕を閉じた2022年新春の第98回箱根駅伝。「青学黄金時代」の再来を予感させる結果であったのと同時に、2位から14位までが6分以内という大混戦、さらに初出場の駿河台大も大手町までタスキを繋ぐことに成功したという部分に「戦国駅伝」の継続も見ることができた。そこで注目したいのが、今年の箱根駅伝不出場校の中での「注目&期待」の大学である。

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 予選会で惜しくも涙を飲んだのが、拓殖大だった。第90回大会から8年連続で箱根路を走って3度のシード権獲得も果たしたが、前年15位からの今回の予選会で、突破圏内の10位・国士舘大と55秒差の11位。本戦出場が有力視されていた中での落選となった。今後、力のある4年生が抜けるのは痛手だが、留学生のエース、ジョセフ・ラジニ(3年)は健在。ラジニは箱根の2区を過去2度走り、1年生時が区間2位タイ、2年生時が区間5位。第97回箱根駅伝の予選会では個人総合1位となり、昨年9月の記録会では1万メートルを27分25秒65で走って2008年にメクボ・ジョブ・モグス(山梨学大)が打ち立てた日本学生記録を13年ぶりに塗り替えた実力者だ。この“大砲”に加え、新主将に就任した江口清洋(3年)や富永匠海(1年)、小山晴空(1年)の下級生が伸びてくれば強さは維持できる。女子駅伝部では不破聖衣来(1年)が陸上界に新風を吹き込んでいるが、彼女に負けない活躍を期待したい。

 予選会12位だった大東文化大も楽しみなチームだ。過去50回の本戦出場で4回の優勝を誇る名門。予選会では主将の金田龍心(3年)ら主力数名を欠き、チーム初の留学生ピーター・ワンジル(1年)も失速したことが響いたが、その予選会メンバーの上位10人中4年生は1人のみ。木山凌(3年)、倉田蓮(3年)、谷口辰煕(3年)と1万メートル28分台のタイムを持つ3年生を中心に、久保田徹(2年)、菊地駿介(2年)の期待の2年生コンビ、さらに西川千青(1年)の成長も見込める。過去3年の予選会は18位、16位、12位。チーム力を確実にアップさせてきた中、本来1万メートル27分台のタイムを持つワンジルが安定した走りを見せれば、次回の第99回箱根駅伝で本戦出場、「4年ぶりの復活」が叶うはず。その目標へ向けた非常に大事な1年となる。

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