エンゼルスの大谷翔平
エンゼルスの大谷翔平

 今オフのメジャーリーグはロックアウトの影響で12月から移籍市場がストップ。日本からポスティングシステムによるメジャー移籍を目指す鈴木誠也外野手ら多くの大物選手の去就に影響が出ている。

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 ただしロックアウト以前にはマックス・シャーザー投手がメッツと3年総額1億3000万ドル(約150億6000万円)、コーリー・シーガー遊撃手がレンジャーズと10年3億2500万ドル(約376億6000万円)の大型契約を結んだ。また昨季終盤には大谷翔平選手がエンゼルスからの“移籍希望”ともとれる発言をしたことを発端に、その去就を巡ってさまざまな予想が飛びかった。

 その大谷だが、フリーエージェントの権利を得るのは23年シーズン終了後。エンゼルスが引き留めを目指すならば、それまでに大型契約更新があるのは間違いなく、遅くとも移籍市場に出る23年オフに新たな契約をゲットすることになる。問題は前例のない投打の二刀流で成功した大谷の適正価格はいくらなのか、ということだろう。

 結論から言うと、その答えは現時点で誰にもわからない。あまりにも不確定要素が多すぎるからだ。だが無理を承知である程度の予想はしてみようと思う。

 大谷を評価するうえで基準となるのは、やはり「打者・大谷」だろう。投打の二刀流とはいえ、中4日での先発をしないのならば年間先発数は21年の23試合前後が限度となる。この時点で、30試合以上に先発してサイ・ヤング賞や最多勝などのタイトルを争うシャーザーのようなスーパーエースとは比較にならない。

 つまり、大谷は「本塁打王が狙えるスラッガーに、シーズン10勝も狙える投手という付加価値が付いた選手」と見たほうが実情に近いと思われる。

 では次に、大谷の比較対象となり得る打者の契約を探してみよう。大谷は新契約をスタートさせる可能性が高い24年シーズンに30歳となる。この年齢と過去の実績を考慮すると、クリスチャン・イエリチ外野手(現ブルワーズ)の契約はどうだろうか。

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二刀流の適正価格は?