人気アイドルグループ「BTS(防弾少年団)」(GettyImages)
人気アイドルグループ「BTS(防弾少年団)」(GettyImages)

 大みそかに放送される紅白歌合戦で、韓国の人気アイドルグループ「BTS(防弾少年団)」を選出しなかったことについて批判した韓国メディアの報道が大きな反響を呼んでいる。

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 韓国メディア・中央日報は「かつて紅白歌合戦は日本国内の韓流熱風の指標でした」と紹介。2002~07年に6年連続出場したBoA、08、09年に東方神起が出場し、「第2次韓流ブーム」が起きた11年には東方神起、KARA、少女時代の3組が同時出演したことを取り上げた。

 その後、12年に李明博元大統領が竹島訪問後に日韓関係が悪化し、韓国人アーティストのメディア露出も減った。紅白歌合戦も12~16年まで出場する韓国人アーティストがいなかった。そして、日本人、韓国人、台湾人の多国籍グループ・TWICEが17~19年に3年連続出場。世界的に人気が爆発したBTSの出場を望む声も高まったが実現していない。BTSのメンバーの一人が原爆が落とされた直後のキノコ雲と、韓国国民がバンザイしている写真がプリントされたTシャツを着たことが影響しているとも言われている。

 中央日報は「今年も日本はBTS熱風でした。オリコンの集計によると日本で発売されたBTSのアルバム『BTS,THE BEST』は今月中旬まで99万3000枚が売れ、年間アルバム販売順位1位を記録しました。日本で外国人アーティストが年間アルバム販売1位に上がったのは1971年のエルビス・プレスリー、1984年のマイケル・ジャクソン以来BTSが初めてというのでどの程度の人気なのか想像が可能です」と論じた上で、「しかし今年の紅白歌合戦出演者名簿にBTSはありません。韓国発だが全員日本人メンバーで構成されたNiziUだけ名前を上げました。『視聴者の多様な要求を考慮する』というのが放送局側の論理だが、実際の日本国民の人気を無視して閉鎖的な選択を繰り返した結果が紅白歌合戦の没落で現れたという指摘は避けられそうにありません」と批判した。

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