「ガキの使い」の名物キャラ「今夜が山田」を演じていたデビッド・ホセイン(撮影/写真部・東川哲也)
「ガキの使い」の名物キャラ「今夜が山田」を演じていたデビッド・ホセイン(撮影/写真部・東川哲也)

「今夜が山だ」。この短いセリフだけで、大爆笑をさらった男がいる。「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」(日本テレビ系)で「今夜が山田」を演じていたデビッド・ホセイン(58)だ。レギュラー放送だけでなく、かつては大晦日の「笑ってはいけないシリーズ」にも多数出演し、お茶の間の人気者だった。現在は外国人タレント事務所「山田プロ」の代表取締役として活躍中のホセインに、現在の活動状況や今年放送が休止となってしまった「ガキの使い」について話を聞いた。

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 ホセインはイランの首都テヘラン出身。学生時代から日本の美しい街並みや日本人の真面目な人柄に興味を抱き、1993年に日本へ移住した。身長185センチ、体重100キロ、元アマチュアレスリングの選手で、テレビで見るよりも、身体は大きく感じる。

「山田プロ」の設立は2011年5月。日本で暮らす外国人の中には「タレントやモデルになりたい」という人が意外と多いことを知り、ならば自分に何かサポートできることはないかと考えたのが設立のきっかけだという。

「アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジアなど、さまざまな国籍のタレントが3000人以上は在籍しています。国によって、価値観も性格も違うので、まとめるのがすごく大変です(笑)」

 事務所のスタッフはアルバイトを含め7名。ホセインは代表取締役だが、タレントのマネジメント、キャスティング、テレビ局への営業、電話対応などの業務をほぼ一人でこなしている。さらに、仕事の依頼は24時間対応で受け付けている。もちろん、本人への出演オファーがあれば受けることもある。

 忙しいスケジュールの中でも、所属タレントの仕事現場には、できるだけ顔を出すようにしている。

「最近は、電話やメールだけのやりとりで、直接相手の顔を見ないで仕事することが多いですよね。私は、できるだけお客様の顔を見て感謝を伝えたい。やっぱり直接じゃないと伝わらないものある。これは、私のこだわりですね。テレビの制作会社などからは『どんな現場でもいるね』って言われます」

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