ロッテ時代のG・G・佐藤(球団提供)
ロッテ時代のG・G・佐藤(球団提供)

 多くのプロ野球OBが解説業だけでなく、YouTuberとしても活動の場を広げている。その中でゲストを招き野球人生を振り返る対談動画で人気を呼んでいるのが、デーブ大久保氏のYouTubeチャンネル「デーブ大久保チャンネル」(チャンネル登録者数27.7万人)だ。

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 清原和博氏、掛布雅之氏、山本昌氏などそうそうたる顔ぶれが出演する中、現役時代の破天荒なエピソードが話題になるゲストも。愛甲猛氏、中村武志氏が登場した回は「昭和のプロ野球」ならではの強烈な逸話も。視聴者からの反響も大きかった。その中で、大久保氏が「お前の野球人生ハンパじゃないな。中村武志が№1だと思ったけど、おまえが№1。はるかに超えている。レベルが違う。エピソードがハンパじゃないわ」と脱帽したのがG.G.佐藤氏だ。

佐藤氏は桐蔭学園、法政大学と野球エリートのキャリアを歩んでいるが苦労人だ。法大ではレギュラーをつかめず、卒業後に米国の独立リーグで3年間プレー。西武ドラフト7位で捕手として入団したが、春季キャンプで捕手失格になり、一塁、三塁、外野とポジションを転々とする。2007年から右翼のレギュラーをつかみ、同年から3年連続20本塁打以上をマーク。西武を11年限りで退団後はイタリアでプレーし、ロッテで現役引退を終えた。現在は住宅測量・地盤改良会社で副社長を務めている。

 佐藤氏で思い出されるのが、星野仙一氏が監督を務めた08年の北京五輪だ。外野手で追加招集されたが、準決勝の韓国戦では左翼でフライを落球するなど2失策。3位決定戦の米国戦)でもフライを落球する失策から逆転を許して敗れ、メダルを逃した。

 佐藤氏は12月上旬に大久保氏のYouTubeチャンネルに出演。北京五輪は極限の緊張状態でサングラスをかけるのを忘れて帽子にかけたままだったという。「プレッシャーと(太陽のまぶしさで)見にくさもありました。メチャメチャ大事に行きました」と振り返った。そして、失策した時の心境を聞かれると、「マジで韓国ベンチ帰りたかったですもん。落とした後、ほんとに。(もし韓国ベンチに戻ったら)ハイタッチで。日本ベンチ、マジで帰りたくなかったですもん。星野さんデビルだし。(コーチの)山本浩二さん、田淵幸一さんと三大武将揃い踏みなんで。家康、信長、豊臣みたいな。ホトトギス泣くしかないんで。おれたちおびえてましたもん」と苦笑い。大久保氏が「みんな、おまえのせいでおびえてたんだよ」と爆笑してツッコミを入れていた。

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