巨人の高梨雄平
巨人の高梨雄平

 年俸の「適正価格」について考えさせられる。巨人の高梨雄平が契約更改に臨み、800万円増の推定年俸7800万円でサインした。報道によると、高梨は交渉の場でさらに200万円の上積みを求めたことを明かし、「『8000万の方が』と思ってしまった自分が恥ずかしい。小さい男だなと思いました」と反省を口にしたことが話題となった。

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 昨季7月に楽天からトレードで加入した変則左腕は今季1軍にフル帯同し、55登板で2勝2敗1セーブ20ホールド、防御率3.69。過去5年で防御率は最も悪く、好不調の波が激しかった。勝負所で左打者相手に痛打を浴びたり、勝負しきれずに四球で出塁を許す場面が見られたが、劣勢の展開、リードしている状況などあらゆる場面で起用され、故障なく1年間投げ続けた点は評価されるべきだろう。

 セリーグの球団で中継ぎを務めるある投手は「救援投手の年俸はもっと上げるべき」と漏らす。

「高梨さんが7800万円は安いですよ。中日からソフトバンクFA移籍した又吉克樹さんも今季の推定年俸が4200万円と安くて話題になりましたが、救援は先発に比べて年俸が上がりにくい。毎年登板数を重ねると蓄積疲労が重なり故障のリスクが高まる。登板数をもっと評価してほしいのですが…。先発は1度2ケタ勝利を挙げれば年俸が大幅に上がって、成績が悪い年もそんなに減俸しない。レギュラーの野手もそうです。結果を残せば年俸が3倍、3倍に上がるので夢がある。現代野球は救援投手が重要な役割を果たしている。各球団は救援陣の査定を見直して年俸に反映してほしい思いがあります」

 SNS、ネット上でも高梨の年俸について、「確かに今年はシーズン終盤が良くなかったけど、井納や中田よりはるかに活躍している。そう考えると安いよね」、「高梨の年俸が中田、井納より低いのが本当に不思議。年俸とチームへの貢献度が比例していない」などのコメントが見られる。

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