各球団が来季に向けて秋季キャンプで現有戦力の底上げを図る中、トレードも補強戦略の1つだ。今年は開幕前に巨人ヤクルトの間で田口麗斗と廣岡大志のトレードを敢行。ロッテはシーズン途中にトレードで獲得した国吉佑樹、加藤匠馬が優勝争いを繰り広げるチームに不可欠な戦力として活躍した。

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 復活が待たれる阪神・藤浪晋太郎は依然として他球団の評価が高い。高卒1年目から3年連続2ケタ勝利とエース格として稼働したが、制球難に悩まされて投球フォームを崩すと、その後の17~20年の4年間で計9勝のみ。

 今年はオープン戦で快投を続け、プロ9年目で自身初の開幕投手に抜擢されたが、制球が不安定で4月下旬に登録抹消された。その後は救援に配置転換されたが結果を残せず、9月に登録抹消されて以降はファーム暮らし。21試合登板で3勝3敗4ホールド、防御率5.21と不本意な結果に終わった。

「パリーグの複数球団が調査していると聞いています。藤浪は巨人からロッテに移籍して輝きを取り戻した沢村拓一(レッドソックス)と重なる部分があります。制球難は技術的な問題が当然あると思いますが、精神的な部分も影響しているように感じます。環境を変えることで劇的に変わる可能性がある。あれだけのスピードボールを投げられる投手はなかなかいない。同期入団の大谷翔平(エンゼルス)に引けを取らない潜在能力を秘めているので、このまま伸び悩むのは惜しい」(スポーツ紙デスク)

 他球団が今季途中にトレードで調査をしていたのがソフトバンク・武田翔太だ。高卒ルーキーの12年に8勝1敗、防御率1.07をマーク。15年に13勝、16年に14勝とエースへの階段を順調に駆け上がっていたように見えたが、近年は度重なる故障に加えて好不調の波が激しく、先発ローテーションに定着できていない。今季は12試合登板で4勝5敗、防御率2.68。7月10日にファーム降格すると、再昇格しないままシーズンを終えた。

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野手で評価が高い俊足打者は?