若松佑弥(写真提供・ONE Championship)
若松佑弥(写真提供・ONE Championship)

 2011年から活動を始めたアジア最大級の格闘技団体ONE Championshipは今年10周年を迎えた。12月3日(金)にシンガポール・インドアスタジアムで行われる「ONE: WINTER WARRIORS」にはMMAフライ級(61.2キログラム)3位の若松佑弥、キックボクシング・バンタム級(65.8キログラム)3位の秋元皓貴、日本期待のファイター2人が出場する。「フライ級はアジアが一番人口が厚い。そこで獲りたい」(若松)、「世界で一番価値があると思っているので、ここでチャンピオンになることが一番価値があるんじゃないか」(秋元)と話す2人に話を聞いた。

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 若松は今年4月、同じくフライ級ランカーであるリース・マクラーレン(オーストラリア)を破って以来の試合で4連勝中。今回は5連勝を懸けフー・ヨン(中国)と対戦する。

「あの頃(マクラーレン戦)よりはもう確実に、総合的に強いです。今はストライカーの寝技じゃなくてグラップラー、グラップリングでも全然誰とでも勝負できるよっていうぐらいまで追求しようとしているので。ディフェンスだったり極められなかったりするのは当然で、さらに打撃もバリエーションを増やしてやってきました」

 マクラーレン戦の後にはアメリカの名門サンフォードMMAで合宿を実施。前戦から7カ月半の間に積んできた取り組みの成果を見せると意気込む。

「“え、グラップラーだったの?”とか“組み技めっちゃ強いやん”ぐらい、新しい自分を見せられれば。組みでも圧勝できて、そこでも自分の獰猛さだったり、寝ても抑え込むだけじゃなくて、しっかりヒジ・ヒザを打って、殴ってっていう、他にはないグラップリングを見せていけたら最高です。そこが今回の課題です。テイクダウンして抑え込んでみたいなただの寝技師じゃなくて、隙があれば殴ってるみたいな」

 師である長南亮の異名を継ぎ“リトル・ピラニア”と呼ばれる若松は、らしい言葉を続ける。

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若松の狙う階級は実質世界一?