立浪監督(右)と打撃フォームについて話をする根尾昂選手
立浪監督(右)と打撃フォームについて話をする根尾昂選手

 中日・立浪和義新監督が就任し、チーム再建を目指す中、今季限りで3年契約が切れる中日・ビシエドが新たに複数年契約で残留することが決まったのは朗報だ。

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 今季は貧打の中日打線で4番として孤軍奮闘。在籍6年目の今季は8月27日の巨人戦で2回に2点中前適時打を放ち、NPB通算450打点に到達。球団の外国人打者の最多打点記録を更新。NPB通算784安打はアロンゾ・パウエル前打撃コーチの記録を塗り替える球団の外国人打者最多記録だ。ただ130試合出場で、打率.275、17本塁打、70打点という成績は本人も納得できるものではないだろう。立浪監督が「40本塁打指令」を出して打撃フォーム改造に着手。ビシエドも前向きで、スポーツ紙の報道によると、15日にナゴヤ球場に姿を現し、免除されている秋季キャンプで打撃練習を行ったという。

「ビシエドの姿には頭が下がります。秋季キャンプを免除されているにかかわらず、積極的に首脳陣と意見交換してさらなる進化を目指している。ただ、ビシエドに掛かる負担を減らしたいのが首脳陣の本音でしょう。4番に新外国人、5番に石川昂弥が入って、ビシエドは走者がたまった場面で回ってくる6番でクラッチヒッターとして稼働する打線が理想ではないでしょうか。もちろん、石川が一本立ちするのには時間がかかりますが、稀少な右の長距離砲として打てない時期があっても我慢強く使うべきだと思います」(スポーツ紙デスク)

 ビシエドはライナー性の打球が多い。18年に打率.343、26本塁打、99打点で首位打者と最多安打(178本)のタイトルを獲得。19年も打率.315、18本塁打、93打点をマークし、二塁打43本はリーグトップの数字だった。中距離打者として活躍してきただけに、長距離砲への「変身」はリスクを伴うが、心強い存在が今年から就任した中村紀洋コーチだ。

「ノリさんは球界屈指の理論派ですが、その選手に自分の理論を押し付けるわけではない。個性を生かして伸ばす指導方針でビシエドの高いミート能力を生かしながら、スイングの軌道やバットにボールを入れる角度などについて助言していくと思います。ビシエドは真面目な性格で飲み込みも早い選手なので、来季は本塁打を量産する可能性は十分にあるでしょう」(名古屋のテレビ関係者)

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