FC東京の長友佑都(c)朝日新聞社
FC東京の長友佑都(c)朝日新聞社

 6日に開催されたJリーグ第35節で横浜F・マリノスがFC東京に8-0で大勝した。8点差での勝利はJ1のリーグ記録に並ぶ最多得点差勝利となった。「サンドバッグ状態」で敗れたFC東京はショックが大きい。試合後の翌7日、長谷川健太監督の辞任が発表された。

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 マリノスの攻撃的サッカーに完全に飲まれた形だが、気になったのはFC東京で先発出場した左サイドバック・長友佑都のパフォーマンスだ。オーバーラップした裏を再三突かれ、ピンチを招く。マリノスの6点目は長友の戻りが遅かったのも失点の一因になった。もちろん、今回の大敗は長友一人の責任ではない。ただ古巣への電撃復帰で期待が大きかったため、周囲の見る目も厳しくなる。

「長友の一番の武器は90分アップダウンを続けられる豊富な運動量。ただJリーグ復帰以降は攻撃に上がったまま戻り切れないなど、少し衰えが見られる。相手のアタッカーにスピードで振り切られて突破を許す場面も少なくない。それなら攻撃で違いを作り出せるかと言われれば、クロスの精度に課題が残るしボールを失う場面も多々ある。正直、今のコンディションでは日本代表のスタメンは厳しいかなと感じます」(スポーツ紙のサッカー担当記者)

 マルセイユを7月に退団し、2カ月後の9月に10年以来11年ぶりとなるFC東京へ復帰。イタリアの名門・インテルでレギュラーとして活躍し、日本代表でもワールドカップに3大会連続で出場するなど実績は海外組の中でもピカ一だ。同学年の本田圭佑、岡崎慎司が日本代表から外れる中、現在も左サイドバックのレギュラーで日の丸を背負っている。FC東京への電撃復帰が決まった際、スポーツ紙の合同インタビューに応じている。報道によると、「(9月12日に0-1で敗れた)柏戦も見たけど、正直ぬるいなと感じた。勝つチームの雰囲気ではないと。僕がパフォーマンスを出すことはもちろんだが、自分がやりたいことは熱を伝えること」と熱弁していたという。

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