降格圏にあるチームも直接対決を多く残している。前節で北九州を下して最下位から脱出した19位の相模原は、残り6試合中、群馬(16位)、愛媛(20位)、松本(22位)と直接対決3試合を戦い、その他の3試合は秋田(13位)、岡山(11位)、東京V(12位)と中位グループとの対戦。対戦相手的には恵まれていると言える。同じく20位の愛媛も、第37節で金沢(18位)、第40節で相模原(19位)、最終節で山口(17位)と直接対決3試合を残し、21位の北九州は、第39節で山口(17位)、第41節で栃木(14位)と対戦。そこで一気に降格圏から脱出することも可能だ。

 いずれにしても、残り6試合で「勝点差7の中に9チーム」は、1試合毎に順位が入れ替わる予想のつかない大混戦であることに間違いない。J1とJ2の格差以上に、J2とJ3には大きな隔たりがあると言われる中、J1経験のある松本山雅と大宮、さらに16年連続でJ2の舞台を戦ってきた愛媛は、「クラブ初のJ3降格」を避けられるのか。下位4チーム自動降格となる試練の2021年の“残留争い”は、最後のホイッスルが吹かれる瞬間まで目が離せない。