ノックを受ける中日・根尾昂。後方は京田陽太(c)朝日新聞社
ノックを受ける中日・根尾昂。後方は京田陽太(c)朝日新聞社

 立浪和義氏が中日の来季監督に就任することが決まった。「強竜復活」に大きな期待がかかるが、一朝一夕で成し遂げられるものではない。最大の強化ポイントが打線だ。今季のチーム総得点はリーグ断トツ最下位の405。セリーグの5球団が500得点を軽く超えている中、深刻な貧打で白星を積み上げられなかった。

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 クリーンアップを打つ外国人の獲得など即効性がある補強をしなければいけない一方、若手の育成も急務となる。そこで注目されるのが遊撃手のレギュラー争いだ。京田陽太は入団1年目のレギュラーをつかみ、安定感ある守備に定評があるが、課題は打撃だ。今季は113試合出場で打率.257、3本塁打、24打点。四球も21と上位を打つ打者としては少ない。出塁率.302は物足りない数字だ。

 今年2月の春季キャンプで臨時コーチを務めた立浪氏も京田にマンツーマン指導をしている。期待が大きいだけに辛口になる。まだ監督就任前の10月上旬、CBCテレビの公式YouTubeチャンネル「燃えドラch」に出演し、中日OBの井端弘和氏と「来季ドラゴンズ構想」をテーマに対談した際、「京田はもう打つほうはいいですよ。キャンプもバッティング練習はいいですよ、もう。守備だけやって」と苦笑いを浮かべ、「まぁでもやっぱりショートは守備が1番大事なんで、守備のそういう捕る、投げるだけじゃなくてね、そういった今、井端さんが言われたことを完璧なショートになってほしい。中心としてね、守りの」と期待を込めている。

 京田がレギュラー争いで一歩も二歩もリードしていることは間違いない。ただ根尾にとって憧れの立浪氏の監督就任は、野球人生を変える大きな転機だ。3年目の今季は同期入団で同じ遊撃が本職の広島・小園海斗が活躍する中、課題の打撃で結果を出せなかった。72試合出場で打率.178、1本塁打、16打点。ウエスタン・リーグでも34試合出場で打率.157、1本塁打、7打点と試行錯誤を続けた。

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