新庄剛志氏(c)朝日新聞社
新庄剛志氏(c)朝日新聞社

 今季限りで日本ハムを退任する栗山英樹監督の後任として、球団OBの新庄剛志氏の新監督就任が決定的となっている。栗山監督は10年に及ぶ長期政権だったが、近年は下位に低迷するシーズンが続いていた。侍ジャパンの監督として東京五輪で金メダルに導いた球団OBの稲葉篤紀氏がGM就任することが発表されている。フロントを一新し、現場も新しい風が吹く。新庄氏が新監督に就任すれば、どのようなチーム作りをするだろうか。

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 スポーツ紙デスクはこう分析する。

「日本ハムは『栗山チルドレン』がチームを長年牽引してきましたが、レギュラー争いは白紙になると思います。中心選手だった西川遥輝も例外ではない。今年は長年守っていた中堅から左翼に回ったがあの肩では厳しい。浅い左前打でも二塁走者が本塁生還するケースが目立った。現役時代に強肩と球際の強さで球界屈指の外野手として活躍していた新庄氏は、外野の守備強化に乗り出すでしょう。西川をどう起用するか注目されます」

 西川は評価が難しい選手だ。昨季の成績なら申し分ない。115試合出場で打率.306、5本塁打、42盗塁。盗塁王はならなかったが、四球はリーグ最多の92で出塁率.430とリードオフマンとして活躍した。オフにはポスティング申請でのメジャー移籍を目指したが、実現せず。好条件のオファーが届かなかった理由は、「外野の守備」だった。

「40、50本塁打打てるパワーヒッターなら別だが、西川みたいなヒットメーカーは守備で肩が弱いと厳しい。レッズの秋山翔吾が思うような打撃ができていないが、それでも重宝されるのは外野での守備力が評価されているから。西川は肩だけでなく、打球判断も良いとは言えない。今季海外FA権を取得したが、メジャー契約は厳しいだろう」(メジャーのスカウト)

 今季は打撃も精彩を欠いた。128試合出場で打率.233、3本塁打、35打点。チームトップの23盗塁をマークしたが、失敗は11で盗塁成功率67.6%と決して高い数字とは言えない。年俸2億4000万円に見合った活躍をしているかというと疑問が残る。

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