現役時代の立浪和義氏 (c)朝日新聞社
現役時代の立浪和義氏 (c)朝日新聞社

 中日の監督就任が決定的な“ミスタードラゴンズ”立浪和義氏の周辺が騒がしい。

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 正式発表前にも関わらずコーチ陣の具体的な名前まで出始めているが、その裏側には立浪氏からの熱いメッセージも受け取れる。

 中日は11年を最後にリーグ優勝から遠ざかり、本拠地の集客も苦しんでいることから、かつての看板選手だった立浪氏の監督就任を望む声は多かった。しかし女性問題などのトラブルが度々表沙汰になり、球団側が二の足を踏む状態だったとも言われていた。そんな中、3年契約が今季限りで終了する与田剛監督からの辞任の申し出を球団が了承したことが10月12日に発表された。同日には次期監督として立浪氏へ監督就任を要請したことも明らかになった。

「監督就任は様々な問題が片付いたことでゴーサインが出たということだろう。昨年はAクラス入りを果たしたが今年は開幕から低迷、早々と諦めムードも漂っていた。外国人監督を含めた外部招聘ではなく立浪氏だったことは久しぶりの明るい話題。ファンのみでなく、地元政財界を巻き込み中日をサポートする体制ができるのではないか」(中日担当記者)

 立浪氏は87年ドラフト1位で中日に入団すると、09年の現役引退までにNPB歴代8位の2480安打、プロ野球記録の487二塁打を記録。また、88年の新人王をはじめゴールデングラブ賞を5回、ベストナインを2回獲得した中日の顔だった。プレー以外でもPL学園時代からキャプテンを務めるなどリーダーとしての資質も持ち合わせ、監督としてはうってつけの人物と言われてきた。

 就任は決定的で既に監督としての仕事もスタートしている。10月24日深夜放送のテレビ番組『S-PARK』(フジテレビ系)に出演した際には、報道されている来季のコーチの陣容について聞かれると「間違いないんじゃないですかね」と認め、新体制が早くも固まっているもよう。二軍監督には片岡篤史氏、投手コーチには落合英二氏と大塚晶文氏、打撃コーチには中村紀洋氏と森野将彦氏、内野守備走塁コーチには荒木雅博氏、外野守備走塁コーチには大西崇之氏、バッテリーコーチには西山秀二氏を抜擢したようだ。PL学園OBと中日時代に同じユニフォームを着た信頼できる人物を中心とした組閣となっている。

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“立浪新監督”に求められる若手の育成