新庄剛志氏(c)朝日新聞社
新庄剛志氏(c)朝日新聞社

 決して「色物」ではない。報道によると、今季限りで日本ハムを退任する栗山英樹監督の後任として、球団OBの新庄剛志氏の新監督就任が内定したという。新庄氏の球界復帰が実現すれば、現役引退した2006年以来16年ぶり。侍ジャパンの監督として東京五輪で金メダルに導いた球団OBの稲葉篤紀氏がGM就任することも濃厚となっており、新体制で低迷していた日本ハムを再建する。

【写真】“驚くほど美しい妻”と米メディアで話題になったマー君の奥様はこちら(他8枚)

「正直驚きましたね。栗山さんの後任の監督は稲葉さんが既定路線だと誰もが思っていた。ただ、吉村浩チーム統括本部長兼GMも栗山さんと二人三脚で長年続けていたことから、現場だけでなくフロント体制から刷新した方が良いと判断したのでしょう。稲葉さんは侍ジャパンの監督時代に各球団と深めたパイプがあるので、トレードなどの編成に適任だと思います。新庄さんはどんな野球を目指すか本当に未知数。現役時代のイメージでエンターテインメント性が注目されますが、意外に理論家です。特に守備に対してのこだわりが強い。野球がガラッと変わり、メンバーが一新する可能性がある。レギュラーも白紙になるのではないでしょうか」(スポーツ紙デスク)

 新庄氏は野球の固定観念を覆したスター選手だった。敬遠球に飛びついてサヨナラ打を放ったり、阪神時代は野村克也監督の発案で投手と外野手の「二刀流」に挑戦した。球宴で史上初の単独本盗を決めてMVPに輝いたことも。日本ハム時代は「新庄劇場」と呼ばれるパフォーマンスでファンを喜ばせた。試合開始で守備へ就く際に、ハーレーダビッドソンのトライクを運転して守備位置へ向かい、続いて他の選手もそれぞれサイドカーの助手席に乗車して守備位置へ向かう。破天荒なパフォーマンスに対して「野球を冒涜している」と批判の声も上がったが、日本ハムの元球団職員は感謝を口にする。

「日本ハムが東京から北海道に本拠地を移転して、ファンが来てくれるか不安な中で新庄さんが盛り上げてくれたおかげで札幌ドームが満員になった。新庄さんがいなかったら今の日本ハムはない。感謝の思いでいっぱいです」

次のページ