ココイチの「とび辛スパイス」。複数のスパイスからなるこだわりの品で、店頭や通販で販売もしている(画像=壱番屋提供)
ココイチの「とび辛スパイス」。複数のスパイスからなるこだわりの品で、店頭や通販で販売もしている(画像=壱番屋提供)

 ココイチが辛さ増しを取り入れたのは創業翌年の1979年のこと。飲食店で、客が自分の好みで辛さを選択できるシステムは、当時は珍しかったそうだ。また余談だが、店舗デザインなどを刷新した2005年ごろまで、店内には辛さを“過激”に表現した「とび辛表」なるものがあった。

1辛:口中ボーボー、三口でシャックリ
2辛:汗はタラタラ、耳までマッカ
3辛:目はバチバチ、十二指腸もビックリ
4辛:頭はガンガン、二日酔もマイッタ
5辛:全身ガクガク、三日はケッキン
それ以上:内臓破裂、医者の紹介いたします(過去に5辛を全部食べた方に限ります)

「本当にこうなるわけではありませんが、お客さまに無謀なチャレンジをしないよう注意を促す意味も込めて、ユーモアで辛さを大げさに伝えるために作った表現でした」(同)

 そういえば、かつてはライスの量が1300グラム、制限時間以内に食べれば無料というチャレンジメニューもあった。

 国内外に1400超の店舗があり、今やあって当たり前のココイチだが、こんな歴史や作り方の違いを知りつつ食べてみるのも、面白いかもしれない。(AERAdot.編集部・國府田英之)

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國府田英之

國府田英之

1976年生まれ。全国紙の記者を経て2010年からフリーランスに。週刊誌記者やポータルサイトのニュースデスクなどを転々とする。家族の介護で離職し、しばらく無職で過ごしたのち20年秋からAERAdot.記者に。テーマは「社会」。どんなできごとも社会です。

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