去就が注目されるバレンティン(写真提供・福岡ソフトバンクホークス)
去就が注目されるバレンティン(写真提供・福岡ソフトバンクホークス)

 ウラディミール・バレンティン(ソフトバンク)はこのままフェードアウトしてしまうのか……。

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 ソフトバンク移籍2年目の今季も調子が上がらず、9月に入っても一軍再昇格の気配すらない。存在感も薄くなり、先月には引退をほのめかすということもあった。シーズン本塁打のNPB記録保持者は、昨年に続きさえないシーズンを送っている。

「日本で最後のシーズンとなる時がやってきた。神宮球場ですべてのファンのために(引退)記念ゲームができることを願っています」(8月5日/バレンティンのツイッター)

 自由奔放な気分屋としても知られるバレンティンが、またもシーズン途中にも関わらずSNSで自身の去就について言及した。昨年9月29日には「幸福はお金で買えない」と吐き捨てるように書き込んだ時は物議を醸した。今回は直前の7月23日に「すべてのことに終わりがある」と意味深な投稿をしたばかりでもあった。

 このツイートに対しては「最後はヤクルトで」というコメントがあった一方、「ソフトバンクのことなんだと思ってんだよ」と移籍後に結果を残せていないことからソフトバンクのファンからは厳しい声も目立った。本来なら大問題になる可能性もあるような投稿だが、周りの反応も思ったよりも冷めたものになった。東京五輪が行われている最中ということもあり、世間的にそこまで話題になることはなかった。

「周囲への影響を考え何かしらのペナルティもあって然るべきだが、その動きもない。いつものことなので球団として放っている状態。ファンも状況は分かっていて球団にクレームなど届いていない。日本シリーズ4連覇中のチームは苦戦が続いているので、バレンティンの相手をしている時間はない。二軍戦への出場こそしているが実質、構想外です」(ソフトバンク担当記者)

 メジャーリーグでは将来を嘱望されていたものの、マリナーズ、レッズでプレーした3年間で170試合出場して15本塁打のみ。11年にヤクルトに加入して素質が開花した。ヤクルトでは在籍した9年間で288本塁打を記録。11年から3年連続で本塁打王となり、13年にはNPB歴代最多記録となるシーズン60本塁打を放った。

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ヤクルト復帰の可能性も薄い?