先月に日本ハムから巨人に移籍した中田翔 (c)朝日新聞社
先月に日本ハムから巨人に移籍した中田翔 (c)朝日新聞社

 巨人中田翔へのバッシングがやまない。

【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!

 暴力事件を含めた行状、謝罪方法、移籍への経緯など、多くがグレーのまま進行している。ファンが批判するのはごもっともだが「野球選手」として中田の今後がどうなっていくのかも気になるところである。

 中田は8月4日のエキシビションマッチ前に日本ハムの後輩投手へ暴力を振るったことが発覚、自宅謹慎を命じられ、11日に球団から無期限出場停止処分を受けた。20日に巨人への移籍が発表され、翌21日のDeNA戦では代打で試合に出場(結果は四球)。翌22日は5番ファーストで先発出場し、今永昇太から特大ツーランを放ち話題となった。

「暴力は言語道断で反論の余地もない。また報道されているように近年の中田はチーム内でやりたい放題で不満が出ていたのは事実。日本ハム在籍選手として謝罪をしないまま移籍したのもまずかった。過去にも移籍選手が挨拶などの会見をしない例はあったが、今回は不祥事も関わっており事情が異なる。出場停止期間が短すぎたのもあったが、何より移籍先が巨人だったというのもアンチを含めた世間の反発を買った」(日本ハム担当記者)

 後輩イジリはバラエティ番組内だけの“ネタ”でなく日常的なことだった。時代も変わり、年下の選手に対しての昔ながらの“ノリ”は通用しなくなり、暴力事件にまで発展してしまった。日本ハム球団の対応の悪さも火に油を注いだ。被害選手やファン、関係者への謝罪は巨人事務所での移籍会見と兼ねておこなわれた。無期限出場停止処分がすぐに解除され、巨人移籍後に即一軍登録されたことも、非難の声が上がるキッカケとなった。

 様々な批判はあるが、今後は野球で活躍することで汚名返上したいところだ。

「10年に手術した左ヒザ半月板の古傷や腰が心配ですが、移籍1号を見ても長打力は健在。勝負強さ、打席内でのオーラも変わりません。左翼の守備がトップクラスに上手いのも大きい。高校時代、投手経験もある強肩は衰えていない。ハンドリングの良い一塁手とともに内外野守れるのは魅力。巨人にとって最高の補強になった」(在京球団編成担当)

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野球で改めて注目される日も近い?