これを観ながら、テレビじゃなくても気になるものは多くの人が観られる時代になったんだなと改めて思った。ちょっと前ならば、例えば“ニコニコ生放送で会見をやります”となったら“どうやって観ればいいんだ!?”とかそもそも視聴の仕方がわからない人も多くいた。今は「ABEMAで配信します」「ネットで配信します」と言ってもほとんどの人が観られる環境になったのがすごいことだなと思った。
自分もその環境の中で仕事をしているわけだけど、まさに、ネットだ、テレビだっていう垣根がある世界は終わったと言っても過言ではないところにきたのを実感した。まだまだ、テレビの方が影響力は強いですけど、もしかしたら、今回、雨上がりさんの会見が、テレビじゃなかったってところこそが、テレビの衰退さえも感じた。決して衰退ではないと僕は信じたいが。地上波のテレビで放送できなかった背景には色々な諸事情があったのかもしれないですが、テレビでやれなかったというのは、テレビの衰退を感じさせた。
僕はABEMAで仕事をさせてもらっているので、ABEMAが世間に浸透したなと思っている。担当している『カンニング竹山の土曜TheNight』も視聴率が上がってきているし、安定して視聴率が良くなってきているのと、スタートした時よりも番組だけでなくABEMAそのものの認知が上がってきているのを感じる。
雨上がりさんの解散の配信の時、ちょうど、裏では、緊急事態宣言延長の記者会見を菅さんがやっていたんですよね。後半の1時間くらいNHKの菅さんの会見の生放送とかぶっていた。菅さんの会見はもちろん大事なことでNHKで放送しなければいけないと思うんですよ。会見をネットでやりますなんて話になったら、“何やってんだ!”となる。でも、国民、中でも若い世代の興味関心はどちらにあったのだろうか? 完全に雨上がり決死隊の解散報告会にあったと思う。今、地上波のテレビ業界って、スポンサーも含めて、若者をターゲットにしていなかったっけ? なのに、若者の興味があるものをテレビが流せないというのは、そこもひとつおかしいことになっていないか?