日本テレビ本社(C)朝日新聞社
日本テレビ本社(C)朝日新聞社

 今月21日に放送される日本テレビ系チャリティー番組「24時間テレビ 想い~世界は、きっと変わる。」について、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)の発生を懸念する声があがっている。

【写真】チャリティーパーソナリティーを務める人気女優はこちら

 昨年の「24時間テレビ」ではコロナの感染者を1人も出しておらず、今年も感染対策を徹底するだろう。同番組の恒例企画だった一般公道を走るマラソンは昨年に続き実施しない。だが、ランニング企画は行うという。チャリティー縦軸企画「復興への想いを繋ぐ 募金リレー」では合計10人(予定)のランナーが約100キロを走り、番組メインパーソナリティーのKing&Prince、岸優太、元ラグビー日本代表の五郎丸歩、トリノ五輪女子フィギュアスケート金メダリストの荒川静香が参加する。ランナーが走る場所は見物者が集まり密になる恐れがあるため公表せず、閉鎖された敷地内で行う。

 クラスターが発生すれば、番組に批判の声が殺到するのは日本テレビも重々承知している。だが、感染対策に神経を注いでも、多くの出演者、スタッフが集まるため感染のリスクが高まることは避けられない。実際に、日本テレビでは朝の情報番組「ZIP!」のレギュラーパーソナリティーである吉田沙保里、風間俊介、かまいたち・濱家隆一と次々にコロナ感染したことが判明した。

「コロナ禍で番組の在り方も変わりました。感染を極力防ぐため、出演者を減らさなければいけない。『ひな壇』で多くの演者が集まるというスタイルは消えました。でもこれだけ感染対策をしても、タレントや俳優の感染者は次々に出る。ましてや、今はコロナの感染者数が増える一方で多くの都道府県で緊急事態宣言が出ている。不要不急の外出が呼びかけられている中、24時間テレビを放送することは世の中の動きに逆行していると見られてしまう。東京五輪もそうですが、感染者が出なければ成功という問題ではない。東京五輪や24時間テレビを放送することで、外出のハードルが下がってしまうんです。夏休みに子供たちも外出を規制されている中で、大人たちが大々的なイベントを開催してどう感じるか。批判の声が多いのは致し方ないと思います」(民放テレビ関係者)

次のページ