この小池都知事の対応に対し、SNS、ネット上では、「テレワークは浸透していないし、テレビの視聴率が上がっただけの脆弱な根拠をエビデンスベースとか言うなよ。こんな人が都知事であることが恥ずかしい。菅さんも小池さんもやっていることは国民感情を逆なですることばかりで無能すぎる。そりゃ誰も言うことを聞かないよ(原文ママ)」、「都民や国民の自粛努力を、オリパラ強行開催で無にする。にもかかわらず、人流が~、自粛慣れが~、若者が~、と悉く他人のせいにされては、協力する気も話を聞く気も無くなるのは、当然の事だとは思えないのでしょうかね、小池も菅も。逆ギレしたいのはこちらですよ(原文ママ)」など批判的なコメントが殺到する事態になった。

 7月4日に投開票された都議会議員選挙では、小池都知事を支える地域政党・都民ファーストの会が自民とわずか2議席差の第2党。告示前の情勢調査などで「自民圧勝・都民ファ惨敗」との予測を覆す結果になった。告示直前に過労で入院したが、選挙終盤で公務に復帰した小池知事は最終日に都民ファ候補の応援に駆け付けて流れを変えた。「小池マジック」の健在ぶりを見せつけた。

 ただ、前出の政治部記者は「都民ファーストの会が善戦したのは小池さんの力だけではない」と話す。

「あの時は東京五輪で観客を入れて開催することに前向きだった菅首相への怒りや不満で自民党が自滅した部分もあった。今は小池都知事に対しても国民の不信感が募っている。コロナ対策で正念場を迎えていることは間違いない」

 小池都知事はこの逆境を乗り越えることができるか。(牧忠則)