感染力の強いインド型(デルタ型)の新型コロナウイルスが広がり、東京はついに1日の新規感染者が過去最多となる5042人となった。全国でも最多を更新し、1万5192人の感染が発表された。

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 国立感染症研究所は8月初旬時点で関東は9割、関西は6割がデルタ型に置き換わっているとの推計を明らかにした。

 8月2日に4回目の緊急事態宣言を発出した大阪は3日連続で1000人を超す新規感染者がでているが、独自路線を進んでいる。

 大阪府の吉村洋文知事は、8月に府立高校、1校が予定する修学旅行を行うと記者会見で述べ、大阪市の松井一郎市長も大阪市立中学校、4校の修学旅行は実施する方向だと明かしている。

 一方、全国都道府県知事会は新型コロナウイルスの急激な感染拡大から夏休み期間、都道府県境を跨ぐ旅行や帰省の中止・延期を求め、国に提言を出している。修学旅行は都道府県を跨ぐもので大阪府と大阪市、全国都道府県知事会が対立する形となっている。

 吉村知事は修学旅行の実施について「一生に一度の思い出の修学旅行、できるだけ実施したい」と述べ、その条件としてPCR検査の実施、現地の受け入れ先の同意。そして「修学旅行の現地で陽性が判明したとき、どう対応するか、そこをきちんとやる」と話した。

 松井市長は修学旅行の実施にあたって感染対策の徹底に加え、「中学校はもちろん15歳以下の子どもたちです。現在、このコロナ感染が始まってから、子どもたちの重症者で命を失くしたという人は、1人もいません」と発言。さらに踏み込んで全国都道府県知事会の提言や国のコロナ対応について以下のように批判した。

「国の大きな方針、単なる要請では(国民に)響かない」

「不要不急の外出を控えろというなら国会開いて、特措法を改正すべき」

「イベントも甲子園もやっているが、府県移動は禁止ではないのか。そうなれば、(甲子園は)兵庫県の学校しかいけないし、大阪桐蔭は出場できない」

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「子どもは重症化しない」と松井市長