オンラインライブの様子
オンラインライブの様子
参加者に送られているキットのミニボトルとグラス
参加者に送られているキットのミニボトルとグラス

 ミュージアムツアーや工場見学などのオンライン・ライブ。コロナ禍でさまざまなオンライン・イベントが実施されているが、山梨県にあるサントリーのウイスキー蒸溜所を訪ねる「白州蒸溜所オンライン・ライブ」が活況を呈している。参加者は計約1.4万人に上るという。人気の理由は何か。記者が、ブラッシュアップしたというオンライン・ライブを体験してみた。

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「アップルパイとバニラアイスをお皿にのせ、アイスに白州をかけて食べてみてください。少しかけるだけで、大人の味わいに様変わりします」

 オンライン・ライブでナビゲーターがおすすめしたのは、想像もしなかった組み合わせ。普段あまり家でお酒を飲まない記者も試してみたくなった。蒸溜所をオンラインで見学するだけでなく、ウイスキーの楽しみ方も紹介してくれる。事前に送られてきた白州のミニボトルが手元にあるため、気になったらすぐに自分でも試せるところもポイントだ。

 サントリーが開催している「蒸溜所オンライン・ライブ」。新型コロナウイルスの流行で蒸溜所の見学が中止になったことを受け、自宅から楽しめるオンライン・ツアーとして昨年2月から山崎(大阪府)、白州(山梨県)の2カ所の蒸溜所で始まった。

 今回記者が体験したのは、シングルモルトウィスキーのブランド「白州」の製造工程などを見学するツアー「白州蒸溜所オンライン・ライブ」。参加費は1人3300円(税込)で、申し込むと当日までに限定のテイスティンググラスと白州のミニボトル(180ml)のセットが自宅に届く。

 オンライン・ライブは大きく分けると2部構成。前半は蒸溜所内の見学、後半はウイスキーの楽しみ方の紹介だ。

 まず前半の蒸溜所見学から。白州蒸溜所の最寄り駅「小淵沢」に着いたところからスタートする。バスの車窓から見える富士山や、南アルプスのふもとの白州の森の中を歩いて蒸溜所に向かう映像が流れた。

 森の中は緑が青々と茂り鳥の鳴き声が響いている。夏の景色だ。

「実は、秋になると木々が紅葉している様子が映ります。季節に合わせて森の景色は変わり、本当に蒸溜所に行っているようなリアルな感じを重視しました」(ナビゲーター)

 今回のブラッシュアップポイントの1つだという。

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焼酎のような味がする液体の正体は…