女子ダブルスの予選で英国ペアと対戦した福島由紀(右)、広田彩花組(c)朝日新聞社
女子ダブルスの予選で英国ペアと対戦した福島由紀(右)、広田彩花組(c)朝日新聞社

 金メダルラッシュが期待されるバドミントン。24日に行われた女子ダブルスで、世界ランキング1位の福島由紀、広田彩花組が、英国代表のクロイ・バーチ、ローレン・スミス組と対戦し、2-0でストレート勝ち。広田は6月の日本代表合宿で前十字靱帯を損傷し、右膝にサポーターを着けてコートに立ったが、患部の様子を気にする素振りもなく、盤石の動きで不安を払拭した。

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 同じく初戦に臨んだ世界ランキング2位の永原和可那、松本麻佑組もエジプト代表のハニ、ホスニ組を2-0で退けた。自慢の攻撃力を生かして序盤から圧倒。こちらも危なげない戦いぶりだった。

 女子バドミントンのダブルスは金メダルを最も身近に感じる種目のひとつだ。12年のロンドン五輪で藤井瑞希、垣岩令佳組が銀メダルを獲得。16年のリオデジャネイロ五輪で高橋礼華、松友美佐紀組が日本バドミントン界初の金メダルを獲得した。

「今の女子バドミントンの選手たちは先輩たちが五輪で銀メダル、金メダルを獲得した姿を見ている。意識が高く、国内でもハイレベルな競争を繰り広げているので国際試合でも優勝以外は許されない環境になっています。東京五輪の女子ダブルスでは日本勢が決勝で対戦する初快挙の可能性が十分にあると思います」(スポーツ紙バドミントン担当記者)

 永原、松本組が18年の世界選手権で初優勝を飾ると、19年の世界選手権で日本勢初の連覇を飾る。しかし、昨年12月の全日本総合選手権では福島、広田組が永原、松本組を破って優勝。実力は拮抗しており、どちらのペアも頂点を狙える力は十分にある。

 女子シングルスに出場する世界ランキング3位の奥原希望、5位の山口茜も金メダル候補だ。奥原は16年のリオデジャネイロ五輪で日本人男女通じてシングルス初の銅メダルを獲得。このリオ五輪・準々決勝で奥原に逆転負けを喫した山口は悔しい敗戦を糧に飛躍する。18年4月に男女通じて日本人シングルス初の世界ランキング1位に。奥原も負けていない。19年10月に、日本女子シングルス2人目となる世界1位に立った。

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