エンゼルスの大谷翔平(写真/gettyimages)
エンゼルスの大谷翔平(写真/gettyimages)

 MLBオールスターゲームから1週間が過ぎ、遂にシーズン後半戦が始まった。現地では引き続きエンゼルスの大谷翔平が話題の中心にいる。大谷に関する後半戦の話題といえば、なんといってもMVP争いだろう。

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 大谷は7月18日(現地時間:以下同)に本拠地で行われたマリナーズ戦で第34号本塁打を放った。その前日の試合では珍しく5打数無安打4三振と、オールスターでの疲労も懸念されたが、この一発で現地の不安を一掃した。

 6月30日にホームラン争いの単独トップに躍り出て以降、両リーグトップを突っ走る大谷。日本人初となる本塁打王の期待もかかる中、現地のメディアでもタイトル予想合戦が再び活発になっている。というのも、本塁打数で現在ア・リーグ2位にいるブルージェイズのウラジミール・ゲレーロJr.が、後半戦開始直後から3本塁打を放つなどの猛追でリーグを盛り上げているからだ。

 オールスターゲーム前の7月3日に『MLB.com』が掲載したMVP予想記事では大谷は断トツの一番人気であったものの、ここ最近はゲレーロJr.にその人気が傾き始めている。

 7月16日に『ヤフー・スポーツ』が報じた記事によれば、MVP予想のオッズで大谷の人気が落ち始め、反対にゲレーロJr.の人気が上がっていると述べられており、大手スポーツメディアの『スポーツ・イラストレイテッド』も19日の記事で、三冠王獲得のチャンスがあるゲレーロJr.の方がMVP争いでも優勢だと予想する。

 ゲレーロJr.は19日現在、打率と打点で両リーグトップという成績を残している。大谷は打点こそ74打点とゲレーロJr.に次ぐ2位だが、打率では両リーグで38位の位置にいる。さらに詳しいデータを見ても、ゲレーロJr.はOBP(出塁率)とOPS(出塁率と長打率を足し合わせた値)で大谷よりも若干上にいる。このまま順調にゲレーロJr.が優秀な打撃成績を残すことができれば、MVP獲得は決して難しくないというのが同紙の予想だ。しかもゲレーロJr.は今年のオールスターゲームでMVPを獲得している。純粋に“打者”としてみれば、ゲレーロJr.の方が全体的に優秀だという意見が現地で出てきているようだ。

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