■公式は、ノコギリや金づちのようなもの

 作業するときに使うノコギリや金づちは、組み立てに必要不可欠な道具、つまり「公式」です。自分でノコギリから作るのはあまりにも難しいので、これは前もって自分で持っておくべきものです。

 さて、ここで、本棚を作るための設計図があったらいいと思いませんか?

 一度も本棚を組み立てたことがない人が、なんの知識も何もない状態から、突然、「作ってみてごらん」なんて要求されても、どこから手をつけていいか困ってしまうでしょう。行き当たりばったりで、適当な長さで板を切り、好き勝手に釘をうちつけても、作りたかった本棚とは異なるモノができてしまうだけです。

 しかしここで、設計図があったらどうでしょうか。

「まず両側に立てる板にビスを入れる穴をあけて、側面を釘で組み立て、背板をつけてから、最後に棚板を入れていく」というような、おおまかな流れを覚えていれば、必要な道具を取捨選択して、パパッと作業にとりかかれます。

 この「設計図」が、数学でいう「解き方のパターン」になります。

 そんなわけで、「本棚を作るときは→こうする」という設計図、つまり「X軸とY軸の座標平面上にある2つの点は→こうする」という「解き方のパターン」は、あらかじめ頭に入れておいてしまえばいいのです。

 もちろん、設計図などなくとも、試行錯誤を繰り返していけば、最終的には本棚が完成するかもしれません。でも試験では、指定された時間内に完成させなければならないという縛りがあります。どう考えても設計図は覚えてしまうほうが得策です。

■意外な使い方も覚えておく

 さらにいえば、「解き方のパターン」以外にも、覚えておくといいものがあります。それは、「アイテムの使用方法」です。

 問題で、「正三角形」といったアイテムを渡された時点で、「これのどこをどう使えるか?」と、何通りか思い浮かべられるようにしておくのです。

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