コロラド州のデンバーで開かれたMLBオールスターゲーム(GETTYImages)
コロラド州のデンバーで開かれたMLBオールスターゲーム(GETTYImages)

 米国でメジャーリーグの球宴が13日に開催され、日本でも大いに盛り上がった。主役はエンゼルス・大谷翔平だ。「1番・指名打者」兼先発投手を務め、160キロを超える直球を連発して1回を三者凡退の快投。打撃では2打数無安打と快音が聞かれなかったが、前日のホームランダービーにも出場するなど大いに盛り上げた。

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 日本でも球宴が16日にメットライフドーム、17日に楽天生命パーク宮城で2試合開催される。初出場組は新人の阪神・佐藤輝明、広島・栗林良吏、高卒2年目で今季9勝をマークしているオリックス・宮城大弥、西武の守護神・平良海馬、セリーグトップタイの8勝で並ぶ巨人・戸郷翔征、高橋優貴とフレッシュな顔ぶれが。最多得票を集めたオリックス・吉田正尚、ソフトバンク・柳田悠岐、楽天・田中将大、巨人・坂本勇人、広島・鈴木誠也ら侍ジャパンのメンバーもズラリとそろった。

 全セを率いる巨人・原辰徳監督は14日に行われたホームランダービーの組み合わせ抽選会に出席。1戦目のスタメンをサプライズで発表する演出を見せたが、球宴に向けて野球ファンの中で盛り上がっているとは言い難い。

 SNS、ネット上では「日本も一試合でええかな。交流戦もあって選手もファンもなんか昔ほど盛り上がりないやん。元から球団超えての交流も最近は普通にあるさ。価値を高める為に、一試合でええのよ。メジャーと同じでいいわ(原文ママ)」、「オールスターゲームはもう毎年1試合にすべきだと思う。もっと選手らの疲労を軽減して下さい。大方のファンも2試合は不必要だと思っているはずです(原文ママ)」など、米国のように球宴を1試合にするべきという意見が多い。

 昨年は新型コロナウイルスの感染収束の観点で球宴が中止になった。2年ぶりの開催でもっと盛り上がってもいいはずだが、なぜお祭りムードが高まらないのだろうか。スポーツ紙の遊軍記者はこう分析する。

「交流戦が開催されるようになったのが大きい。セパの真剣勝負は日本シリーズだけだったのが、交流戦で対戦が実現するようになって、球宴に新鮮さがなくなった。また、野球ファンがメジャーリーグの中継を見るのが日常になったことも影響していると思います。メジャーの球宴を見た後に、日本の球宴を見るとパワー、スピードで劣るため物足りなく感じてしまう。球宴を2試合開催するのはNPBが収益増の観点もあるので、1試合のみにするのは簡単でないと思います。ただ、ファンの声は汲み取るべきだと思います。開催時期や選手を選ぶ現行の方式を見直すなど工夫をしなければ、飽きられてしまう恐れがある」

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