「こちらでは学校の申し込みを取りまとめて、チケット事務局である大会組織委員会に報告している。それぞれの学校で観戦したいという要望があり、観戦するというところ。学校の判断ということです」

 また、静岡県オリンピック・パラリンピック推進課の担当者もこう話す。

「プログラムは大会組織委員会の事業。大会組織委員会で作った趣旨などがあり、それを県下全域の学校に教育委員会を通して流している。それを読んだ学校長や市教委、町教委のほうでぜひ子供たちに本番を見せたいと意義を感じた人たちが申し込んでくださったということ。県として『意義があるのでぜひ来てください』と呼びかけはしていない」

 五輪のサッカーが行われる茨城県は、学校連携観戦のみで一般客は入れない。県オリンピック・パラリンピック課の担当者はこういう。

「県内の公立校を対象にしているので参加者は県民に限られる。子供たちは専用バスで来て、観戦して、そのまま帰る。無観客なので、一般の方とも接触はしない。観戦リスクという観点からも受け入れは充分可能だし、教育上の趣旨に即したものだと考えています」

 パラについてはチケットの購入予定はゼロだ。申し込みがなかったという。

「県内でパラリンピックの会場はない。東京までは距離的に離れているので申し込みがなかったのではないか」(オリンピック・パラリンピック課の担当者)

 北海道と福島県は、五輪、パラともに参加予定はない。ただ、当初は8日の5者協議の結果では五輪は有観客開催となっていたため、児童・生徒らの参加を予定していた。しかし、9日には北海道の鈴木直道知事、10日に福島県の内堀雅雄知事が無観客での開催を決定。児童・生徒らの観戦も同時になくなった。パラについては道・県内に会場がなく、申し込みがなかったという。

 このように、5者協議や自治体の判断で五輪が無観客開催となった地域は、それに合わせて五輪の学校連携観戦も中止(茨城県をのぞく)。ただし、パラに関しては、会場がある自治体はいずれも「五輪閉幕後にパラの観客の有無を5者協議で判断すると聞いているので、それを待ってから決める」としている。現時点では参加予定というスタンスだ。

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