まずオッズで2番人気だったギャロ(レンジャース)はまさかの初戦敗退。19本という結果に終わったギャロに対し、応援していたファンは、「なにがあったの?」や、「どうして!?」、さらに「がっかりさせられた」などといった悲鳴にも似た悲しみの声をあげた。

 一方、3番人気だったアロンソは第1ラウンドで今回最多の35本を放ち難なく初戦を突破。その後も、第2ラウンドでは持ち時間の48秒を残し16本で大谷を破ったソトを下し、そして、ある意味では予想通りに決勝までコマを進め、ここでも32秒を残して23本を放ち、先攻のマンシーニ(オリオールズ)を破った。

 大谷の敗退に対して、エンゼルスのファンはそこまで大きな悲しみに暮れてはいなかった。エンゼルスの公式アカウントがSNSに投稿した大谷の結果発表には、「精一杯頑張った。大谷が楽しんでくれればそれだけでいい!」や、「今夜大谷が見せたパフォーマンスを誇りに思う」と大健闘を讃えるコメントが多く寄せられた。

 中には、「勝って欲しかったけど負ければ休めるから、この結果は嬉しくも悲しくもある」と大谷の体調を心配し、この結果にホッとするファンもいたり、この結果に納得ができず、「球筋が良くなかった」や「クビにしろ」など、打撃投手を務めたジェイソン・ブラウン氏(エンゼルスのブルペン捕手)に対する怒りのコメントが書き込まれるなど、ファンの気持ちは悲喜こもごも。

 それでも、大谷は初戦で最大513フィート(約156メートル)の大飛球を飛ばし、事前の期待通りの結果を残している。また、大谷は、練習時も同様の距離の飛球を現地のファンに見せていた。大手メディアの『ESPN』がSNSで公開した動画で、その様子を見ることができる。その動画の中で、大谷はクアーズフィールドのライトスタンド3階席付近に打球を飛ばしている。推定150メートルを越える大谷の非凡な打力に、実況もただただ驚愕するばかりであった。

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