「元気がない、あまり遊ばない、遊んでいてもパワーがないなど、いつもと違う様子だったら特に注意しましょう。もし、園に行く前に子どもの様子がおかしいな、と思ったらあらかじめ先生に伝えておきましょう。誰の具合が悪いのかわかっていれば、未然に事故を防ぐことができます」

■長めの手洗いは「一石二鳥」の対策に

 前出のように園児にマスク着用を求める保育現場の場合、以下のような点に特に注意する必要があると三宅医師は指摘する。

「室内では換気を徹底しながら、エアコンを強めにつける。屋外での長い時間、強い運動のときはマスクを外しましょう。遊ぶ時間も30分を20分、15分に減らして休憩を間に挟むこと。休憩といっても、日陰で少し休む、ではなく、冷房の利いた室内でしっかりとからだを冷やすことです。また、子どもは夢中になると水を飲み忘れることもあるため、水分補給の時間も決めておくといいでしょう。水筒持参の園もあると思いますが、水筒の水がなくなった場合、補充するための水も園で用意しておくことが大切です」

 また、熱中症も感染症も予防できる一石二鳥の対策があるという。

「手洗いの時間を長めにとることです。手を冷やすことは、手の血流を冷やすことにもなります。子どもの場合はからだが小さいため、よりはやく冷えるでしょう。頭から水をかぶったりすることは難しいですが、長めの手洗いなら簡単に取り入れられます」(三宅医師)

 気温がさらに上がる季節、子どもの様子を観察することがより一層求められている。

(文/濱田ももこ)