一方、球界OBのビリー・リプケン氏は、全く違う予想を立てる。同氏は、大谷は初戦で敗退し、そしてその大谷の初戦の相手であるソトが優勝すると、オッズとは大幅に違う予想を展開した。

 同番組以外にも、『CBSスポーツ』はオッズとは違う予想を立てる。同メディアで7月11日に掲載されたホームランダービー優勝者の予想記事には、「大谷がオッズの1番人気であることは理にかなっているが、私(記者)はあえてギャロの優勝を予想する」と書かれている。そして記事ではその理由を以下のように説明している。

「ギャロは規格外のパワーの持ち主であり、そのバッティングはラウンド毎に安定感が増し、決勝では“凶暴”なその力が発揮されるだろう」

 オッズと現地メディアの予想をまとめると、優勝者は大谷とギャロのいずれかになるのではないだろうか。しかし、ホームランダービーに出場する選手たち皆粒揃いである。ホームラン数で言えば大谷が圧倒的に優勢であることに変わりはないが、『MLBネットワーク』のリプケン氏が予想するような番狂わせが起こる可能性はゼロではない。

 大谷が投手として史上初の出場でしかも優勝という新たな歴史をつくるか、はたまた予想外の選手が優勝するか。今年のホームランダービーは日本でも生中継で視聴することができるので、是非この歴史的瞬間を見届けることをお勧めしたい。(澤良憲/YOSHINORI SAWA)