その小池氏は、過度の過労のため、22日から都内の病院に入院していた。そのため、自らが立ち上げた都民ファーストの会の候補者の応援にも姿は見せなかったが、30日の朝に退院した。当面はテレワークで公務にあたるという。小池氏は「早期に体調を全快させ、公務を行うことができるよう、引き続き安静の上、体調管理に努めてまいる所存です」とのコメントを発表したが、都庁関係者は小池氏の状態をこう話す。

「かなり過度の疲労でドクターストップがかかっての入院だっただけに、退院はしましたが、まだ回復途上です。医師は引き続き安静が必要と判断しています。コロナ感染ではありません。彼女はすぐにオーバーワークになるので、自宅でのテレワークを指示したそうです。入院中、都庁には激励の電話が1日100件も入ったそうで、相変わらずの人気の高さがうかがえます」

 AERA dot.編集部が独自入手した先週末時点の自民党の「議席予想」調査では、自民50、公明19、都民ファ12、共産23、立憲17、その他6議席という結果だった。都民ファは都議選スタート時には、最悪6議席とも予想されていただけに、小池氏の入院中に人気がやや回復した格好だ。小池氏の復活で、都民ファがどこまで情勢を巻き返せるか注目される。

 都議選をめぐる「女性の闘い」はこれだけではない。

 町田市選挙区では定数4をめぐり、9人が立候補。そのうち、自民党からは元町田市議の松岡みゆき氏(59)と元Jリーガーの星大輔氏(40)の2人が公認され、「新人対決」となっている。

 だが同じ自民党候補ながら、応援演説に駆けつけた国会議員の数で比べてみると、はっきりとした「差」がみてとれる。

 25日から29日の5日間で比較すると、星氏には9人の国会議員が応援に入っているのに対して、松岡氏は3人。星氏には河野太郎行革担当相や萩生田光一文科相など政権中枢の閣僚も投入された。松岡氏には前出の丸川氏、下村博文自民党政調会長、自見はなこ参院議員の3人が応援に入ったが、この3人は星氏にも入っている。自民党としては星氏の応援に“重点”を置いているようにみえる。

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「自民党は女性候補を軽視しています」