「お客様に商品を届けるのでワイシャツを着て働いていますが、中にはヨレヨレのTシャツを着て、着替えも準備せずに汗だくのまま働いている人がいます。店の前で数人で固まってウーバーのカバンを地べたに置いて、タバコを吸っているのを見るとこちらが恥ずかしくなる。利用する人たちからすれば不衛生に感じるし、あんな人たちに食べ物を届けてほしくないと同業者の僕でも感じてしまいます。利用客を増やすためにも配達員の質を上げることは重要だと思います」

 清潔な身なりで出前の配達を行っている人たちも多くいる。一部の配達員のプロ意識の低い身なり、振る舞いに迷惑しているという言葉には重みがある。

 利用客からは「出前をよく使うけど、配達員を指名できる制度を導入した方がいいと思う。信頼できる人に持ってきてくれるなら、出前を頼みたいっていう人は多くなる。サービスの向上にもつながるから絶対におススメです」、「ウーバーを使っている人間だけど、確かに汗だくのおじさんが来て、商品も傾いて汁がはみだしていた時にもう使いたくないなって思った。それなら少しチップを乗せてもいいから、この人に運んでもらいたいっていう人に頼みたい」などの要望の声が。

 配達員の質やサービスを向上することで、利用客の印象が良くなるし、デリバリーサービスもさらなる収益増加にもつながる。配達員一人一人の「プロ意識」が問われる。(牧忠則)