「緊急事態宣言等が出されてから、二軍戦の観客数が増えている印象がある。野球を見ながらのビール(=お酒)はワンセット。世間で自由にお酒が飲めない雰囲気の中、二軍戦での飲酒は究極の『外飲み』ですよ。コンビニの前で飲んでいたら白い目で見られますが、球場周辺なら文句を言われない」(スポーツ新聞セ・リーグ球団担当記者)

「スタンド内では酒類は厳禁ですので没収。マスク着用も徹底させてもらっている。でも球場外は自己責任ですし管理できない。二軍球場はアクセス面など不便な部分もあります。このご時世、選手との接触もできないのでファンサービスも不十分。それでもチケットを購入して来ていただけるのは感謝しかない」(在京球団営業担当者)

 一軍戦では球場への入場後、一旦外出してからの再入場ができない場合がほとんど。しかし二軍戦では変わらずに再入場を認めているところが多い。観戦中は我慢し、イニング間などに球場外へ出て飲酒して戻って来ることも可能だ。

 ネックになるのが、二軍球場のアクセス面は決して良くない点。甲子園やカーミニーク(西武第二球場)などはともかく、関東地区の球場はアクセスは良いとは言い難い。ジャイアンツ球場は坂道を歩く覚悟が必要だし、横須賀も最寄り駅から多少の距離がある。鎌ヶ谷もシャトルバスが必須で、戸田に至っては路線バスか自転車などで行くしかない。それでも見に来てくれるファンは、球団にとってとてもありがたい存在だろう。

「神宮でビールを飲んで、大声を出して、傘を振って応援したい。でも現実的にそれができないのなら戸田でのんびり見るのも良い。平日昼間の試合も多いので、最高ですよね。もちろんその中で感染対策はしっかりする。戸田なんてスタンド外にビールの自動販売機とか置いたら売れる。1本500円くらいでもみんな買うはず」(戸田球場のヤクルトファン)

 チケットを買って球団に協力しつつ、可能な範囲で楽しみ方を見つける。二軍戦での観戦スタイルは今の時世に合っているのかもしれない。