「昔から『ふつう』にやってきたキャンプ場は、最近は新しい人が増えてきたから多少ゴミの分別がきちんとしていないね、くらいのことは感じていますけれど、みなさんが言われているような、『キャンプブームでマナーが』というような状態にはなっていないのは確かです」

 一方、「大きなキャンプ場さんや、『入口を大きく設けている』キャンプ場さんについては、そういう問題が大きくクローズアップされざるを得ないだろうな、とは思いますね」。

 例えば、1日に数百組の客を受け入れるような大きなキャンプ場の場合、敷地内の隅々までスタッフの目を行き届かせるなかなか難しい。受付時に細かいルールを全部説明していてはチェックインも滞ってしまう。そんなことがトラブルが起こる要因となっていく。

 前出の依田さんはこう語る。

「せっかくのキャンプブームで、キャンプをやりたい人たちが増えてきているのに、お互いに気持ちよく過ごせる『キャンプ文化』が成熟せずに、また一時的なブームで終わってしまうのではないか、すごく危惧しています」

(AERA dot.編集部・米倉昭仁)