「工藤公康監督は今年で在籍7年目です。長期政権で『後継者を育てなければ』と考えているでしょう。そこで小久保ヘッドコーチを招聘した。野球に向き合う姿勢、野球理論、人望の厚さなど現役時代から高く評価されていた。コーチとして指導経験を積めば、次期監督の最有力候補でしょう」(地元・福岡のテレビ局記者)

 工藤監督は、野手について小久保ヘッドコーチに一任している姿勢を明言している。打撃陣に結果が出ないと風当たりが強くなるのはやむを得ないかもしれない。SNS、ネット上では、「これだけ打てないのが小久保さんだけの責任とは思わない。ただ、結果が出ていない以上、工藤さんの後の監督というのはおかしいでしょう。指導者をやったと言っても侍ジャパンの監督だけで、NPBでの指導実績は今年が1年目。3軍監督から実績を積んだ方が良いと思う」、「今年のソフトバンクを見ていて感じるのが、ベンチがお通夜みたいに暗いこと。負けているからというわけでもなく、選手が淡々としていて首脳陣の距離を感じる。小久保さんも焦っているのか、険しい表情とピリピリした雰囲気で肩肘張っているようにも見受けられる。個人的にはまだ監督は早いと思います。シーズン途中だけど、野手陣を束ねるチーフコーチも打撃コーチの平石(洋介)さんに替えた方が、チームが良い方向に進むと思う」などの指摘が。

 どん底ともいえる状況だが、貯金2。首位で並ぶ楽天オリックスに1.5ゲーム差と焦る状況ではない。故障者が続出しているが、選手層の厚さは12球団屈指だけに、工藤監督、小久保ヘッドコーチが二人三脚でチームをどう立て直すか。その手腕が注目される。(梅宮昌宗)