現地6月20日時点の成績は26試合に登板して、3勝0敗、4ホールド、防御率2.86。三振数は28回1/3の投球回に対し、37個と抜群の奪三振率をマークしている。ヒゲを蓄えた威圧感のある風貌に、“えげつない”変化をするスプリットを投げ込む姿は、既にメジャーリーグで何年もプレーしているかのような錯覚を覚える。上原と同じ背番号「19」を背負い、ボストンのマウンドで躍動している。

 日米で話題の中心となっている大谷翔平(エンゼルス)と、救援投手では報道量が異なるのは仕方がない。しかし澤村の活躍には地元ボストンの野球ファンが注目しており評価も高い。そして何よりレッドソックスには世界一になれる可能性がある。昨年は日本のプロ野球で三軍にいた男が、チームを世界一に導けるか……。これだけ痛快なサクセスストーリーはなかなか存在しない。