稲葉は17年に侍ジャパンの監督に就任後、19年の第2回プレミア12でチームを優勝に導いた。しかし日本のホーム開催で、かつ強豪国はベストメンバーではなく、監督の力量を測るのは難しい部分がある。仮に東京五輪で金メダル獲得しても同様だろう。日本ハムの監督になれば話題性はあるだろうが、勝てるかどうかは未知数。監督修行を改めて行うのも長い目で見ればアリである。

 日本ハムは近年厳しい戦いが続いている。しかし戦力的には悲観する必要もなく、掛け違えたボタンを直せば輝きは戻ってくるはず。そして日本初となる開閉式の天然芝球場の行方は、今後の日本における野球場の在り方を左右するビッグプロジェクトでもある。球団に課せられた使命は大きい。日本ハムの今後に大きな期待をしたいが、まずは監督問題をクリアする必要があるだろう。