Q 相撲界を角界というのはなぜ?
A 相撲を「角力」とも書いたから

「すもう」という言葉は、「争う」「拒む」という意味の「争ふ」が語源といわれています。一方、「角力」は中国の言葉です。「角」には「比べる」「競う」という意味があり、「角力」は「力比べ」を表します。実際に、「角力」や「角觝(かくてい)」とよばれる相撲に似た格闘技があり、漢の武帝が好んで観戦したといいます。この「角力」が日本に伝わり、「相撲」とともに「すもう」の当て字として使われるようになったのです。相撲協会も大正時代以前は、「東京大角力協会」や「大阪大角力協会」でしたが、1927(昭和2)年に「大日本相撲協会」に合併しました。

Q 「こけにする」って植物の「苔」と関係あるの?
A 「苔」ではなく「虚仮(こけ)」と書く

「虚」は「実がない」の意味で、「仮」は「嘘偽り」という意味です。二つを合わせた「虚仮」は仏教用語で、「内心は正しくないが、外見をとりつくろっている」という意味があります。転じて「思慮が浅く愚かなこと」の意味になり、ばかにすることを「虚仮にする」というようになりました。

Q 「閏」を「うるう」と読むのはなぜ?
A 「潤」と見間違えたから

 古代中国の王は、「閏月」には門から出ずに政務を行わなかったといいます。その様子から「門」のなかに「王」を置いた「閏」という字がつくられたといわれています。また、「王」の部分はもともと「壬」で、その音を借りて「じゅん」と読むという説もあります。「うるう」と読むのは、「潤」と見間違えたからだといわれています。

Q 「しあさって」の「し」は何を表す?
A 数字の「四」

 今日を1日目とすると、明日が2日目、明後日が3日目、そして明々後日は4日目です。つまり、「しあさって」の「し」は「四」が元になっています。ただし、地域によっては「しあさって」ではなく、「やのあさって」というところもあります。

Q 「かきいれどき」ってどんなとき?
A 商人が帳簿に利益を書き入れるとき

 漢字は「掻き入れどき」だと思っている人も多いようですが、正しくは「書き入れどき」です。商人が、帳簿の記入に忙しいときのことで、転じて商売が繁盛して利益の多いときを表すようになりました。「掻き入れどき」は、農業などで収穫物を掻き集めることが語源だと勘違いしたことにより、広まったといわれています。

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「えこひいき」は「依怙ひいき」?