さらにその“上”を行ったのが、身長204センチの世界最長身FWと言われたノルウェー出身のトル・オーロイだ。2011年にジェフ千葉に加入すると、「(日本には)自分の体型にあった洋服がない」と嘆きながらも、ピッチ上では圧倒的な高さで制空権を奪い、在籍2年間でリーグ戦35試合出場6ゴールを記録。途中、右膝を痛めて長期離脱した時期があり、FWとしては得点数に物足りなさも感じたが、ハマった時の“戦術オーロイ”は誰も止められなかった。

 そして現役Jリーガーでは、元スウェーデン代表のDFエミル・サロモンソン(アビスパ福岡)が来日3年目を迎えており、右サイドから高精度のクロスを幾度となく前線に送り込んで活躍中。来日6年目のノルウェー出身のFWイバ(大宮アルディージャ)は、横浜FC時代の2017年にJ2得点王に輝き、昨季までJ2通算169試合79ゴールをマークしている。

 来日2年目のFWタリク・エルユヌシ(湘南ベルマーレ)はノルウェー代表の経歴を持つ。さらにデンマーク人DFアレクサンダー・ショルツが新たに浦和レッズと契約。このショルツにユンカーを加えると、同時に5人の北欧出身選手がJリーグに在籍することになる。日本人に通じる献身性と日本人にはない圧倒的な高さと洗練された強さ。雑貨・インテリア業界では北欧ブランドがすっかり定着しているが、Jリーグは今、過去最大級の“北欧ブーム”が到来中だと言える。