「あなたの勇気とリーダーシップに感謝します。私たちはみんな力づけられ、励まされています」

 テニス選手のセリーナ・ウィリアムズ、ドキュメンタリー監督のマイケル・ムーアなど、世論に影響を持つ著名人も、SNSで応援のメッセージを発信した。

「王室を持たない米国人は、ロイヤルという存在に愛憎半ばする感情を抱えています。アフリカ系の母を持つというマイノリティーに属する米国出身のメーガン妃。その彼女が、本家の英王室で受けた『受難』に対して、勇気をもって立ち上がったというストーリは、好意を持って受け入れました。プリンセスとの結婚問題で、国民やメディアの批判を浴びながらも米国で奮闘する小室さんの境遇は、メーガン妃と同じように、米国では共感を持って受け止められるでしょう」(多賀さん)

 眞子さまと小室さんの結婚が延期になっているのは、小室家の金銭トラブルが原因だ。だが、海外では、細かい事情など認識されていない。

おまけに欧州では、女性も王位継承権を持つ王室が増えるなかで、男系男子による皇統を保持する日本の皇室は、閉鎖的なイメージを持って海外メディアに報じられている。適応障害になった雅子さまは、「籠の中のプリンセス」。愛子さまも「天皇の子どもなのに継承権のないプリンセス」といった枕詞が記事につくことが多い。

 小室さんが取材を受けるかどうかは別にしても、

「米国メディアにとっても、ミステリアスな皇室の内情に興味を持っている人は多い。ましてや、プリンセスとの結婚問題で猛烈なバッシングの渦中にある小室さんの告白は、関心の高い題材に違いありません。英語が堪能な小室さんの場合、メディア側のハードルは格段に下がります」(多賀さん)

 他方、宮内庁元職員で報道室で勤務した経験のある山下晋司さんは、仮に海外のメディアが小室さんに群がったとしても、それほどセンセーショナルな内容にはならないだろう、と話す。

「婚約内定者の立場である小室さんの場合、そこまで皇室との接点はありません。複数回お会いした皇族方も、秋篠宮ご一家に限られます。英王室の一員として生活したメーガン妃とは異なり、強烈な暴露話はないと思います。そもそも米国ではセレブとロイヤルを混同する人も少なくない。ましてや、アジアの国である日本の皇室の認知度は、英王室と比べて相当に低いはず。『眞子内親王殿下との思い出』だけでは、皇室や宮内庁が戦々恐々というほどの事態は、起こり得ないのではないでしょうか」

次のページ
バッシングなどどこ吹く風